2025年10月1日から4日まで、ベトナムの内装・建築分野を代表する展示会「VIBE – Vietnam Interior & Build Expo 2025」が、ホーチミン市のSECC(Saigon Exhibition & Conference Center)にて開催されました。

「業界のつながり」「知の共有」「創造と感動」という三本柱を通じて、VIBEは業界の発展と交流を促進し、創造性を高める場となっていました。

入場して最初に目に入ったのは、木材を使用した温かみのあるインテリアデザインのブースでした。

10月の季節感に合わせて、秋の落ち葉をモチーフにした装飾が施されており、非常に創造的だと感じました。ベトナムらしいデザインテイスト(ベトナムでは昔から住宅の内装に木材を多く用いる傾向がある)が感じられるとともに、VIBE 2025のテーマである「サステナブルデザインの潮流」にもしっかりと結びついていました。

次に目を引いたのは、同じく木製家具を中心としたブースでした。

このブースも「サステナブルデザイン」という VIBE 2025のテーマに沿っていましたが、よりモダンな印象を受けました。

全体の基調色はティールグリーン(青緑色)で、落ち着いた色合いの家具(ブラウン系)も、明るい色の家具(イエローやレッドなど)も引き立てていました。

さらに、壁面には長方形のスペースが設けられ、さまざまな製品が展示されており、来場者の視線を自然に引きつけると同時に、空間を有効に活用していました。

次に印象に残ったのは、シンプルなデザインを採用したブースでした。

これらのブースは、新製品のプロモーションやブランドを象徴する代表的な製品を強調することを目的として、特定の製品を際立たせるために白を基調とし、製品の機能や特徴を明確に伝える展示構成となっていました。

また、展示会場の中央付近に設けられたセミナーエリアのデザインも印象的でした。

このエリアは、環境に配慮した段ボール素材で構成されていましたが、素材のシンプルさとは対照的に、全体の構造は非常に壮大で力強い印象を与えていました。

個人的には、最も印象に残ったのは木材を使った温かみのあるブースでした。

昔から親しみのある素材ということもあり、特に惹かれました。

床に散りばめられた秋の落ち葉の演出も印象的で、季節の移ろいを感じさせる素晴らしいデザインでした。

全体として、「自然」「サステナブル」「創造性」といったキーワードが強く感じられました。

木材や段ボールなどの持続可能な素材を活用した温かみのあるブースが多く、
各企業は自社の理念を空間デザインで効果的に表現していました。
運営もスムーズで、全体として完成度の高い展示会だったと感じます。

(文■ファム・ティ・トー・リン)

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